抗生物質を一切使わない
完全無投薬による飼育

 丹沢滋黒軍鶏の飼育方法は、現在の養鶏の常識からは大きく外れるもの。早く効率よくたくさん育てることよりも、手間がかかってもおいしく安全な鶏を一羽一羽大切に育てたいと考えています。そこで選んだのが、抗生物質を一切使わない完全無投薬による飼育。抗生物質を入れたエサを使えば鶏の管理は楽になりますが、体内で薬の効かない薬剤耐性菌ができてしまうなど、安心安全の面での弊害が大きいからです。
 私たちの農場ではその代わりに、有機微生物を活用した飼育を行っています。エサは、米ぬかを使った飼料を、有機微生物によって か月以上かけて発酵させてから使用。発酵作業も全部自分たちで行います。このエサを食べることによって鶏の腸内環境がよくなり、病気になりにくい健康な鶏が育ちます。また鶏舎にも有機微生物を利用して、化学的な薬剤に頼らない方法で生育環境の改善をはかっています。

エサには、地元・三浦のひじきも入れています。鶏の味をよくする他に、軍鶏特有の鶏同士の争いが減るというプラスの効果も。配合する量などは試行錯誤を重ねてデータをとり、最良のバランスを追求し続けています。あたりまえの育て方によって飼育される健康な鶏が、すこやかで安心なおいしさを約束します。